貸株サービス

貸株サービスって何?

貸株サービスってなに?メリットは?

「貸株サービス(かしかぶさーびす)」とは、自分が持っている株を別の人に貸すことです。
詳しくは証券会社に「預ける」という方が正しいかもしれません。

銀行に口座を作ってそこに貯金すると、利息としていくらかお金をもらうことができますよね。
それと同じでこの「貸株サービス」も、証券会社から利息を得ることが可能です。

この「貸株サービス」は「貸株」とは別のものなので、注意してください。
「貸株」は、逆に証券会社から株を借りて取引を行う信用取引の一種です。
貸株サービスは言葉こそ貸株と似ていますが、内容は「預株」(預金と同じ意味だと思ってください)と一緒ですので、その違いを正しく知っておきましょう。

「貸株サービス」はSBI証券、カブドットコム、松井証券、マネックス証券
4つの証券会社でのみ利用できるもので、それ以外の会社ではサービスを受けることができませんから、新しく証券会社を開設する際、貸株サービスを利用したい方は参考にするとよいですね。

では、この貸株サービスの具体的なメリットは何なのか?見てみましょう。

①利息をもらうことができる
保有している株を証券会社に預けることで、証券会社から利息分の料金をもらうことができます。
銘柄によってどのくらい利息が付くのかは異なりますが、
中には買った額の1%以上もらえる銘柄もありますから、まだ貸株サービスを利用していない方も、自分が持っている株の利息をチェックしてみるとよいでしょう。
また、ボーナス銘柄といって、証券会社が不定期に選ぶものに当たると、なんと5%以上の利息を得ることもできます。

②原価なしで得できる
配当金や値上がり益は、実際に株を買ったり売ったりしなければもらえないものですが、
貸株サービスは元々自分が持っている株を預けて受け取るものですから、原価は実質ゼロです。
つまり、無料でお金が稼げるようなものですから、非常にお得ですね。

③塩漬けしていた株も役に立つ
株価が思うように上がらないけれど、
売ってしまうのも勿体なくて保有したままの株(塩漬け株)も、貸株サービスを使えば利益を生み出します。
配当金とは違い、いつ出るか分からないということもありませんから、安心できますね。

④預けていても売れる
貸株サービスに預けると、
その株はもう売れないんじゃないの?と思われる方もいるでしょうが、そんなことはありません。
貸株サービスを利用していても、その株を売ることはできます。

つまり、利息を十分にもらった後で株を売り、
さらに値上がり益まで手に入れるという一石二鳥の取引も可能なのです。

貸株サービスにデメリットはある?

このように、メリットの多い貸株サービスですが、注意点も存在します。
どんなデメリットが挙げられるのか?見てみましょう。

①分別管理対象外になってしまう
「分別管理」とは、証券会社が自分の会社の資産とは別のものだ、と投資家の資産を区別して管理することです。

つまり、通常証券会社で取引している株は、
証券会社の財産ではなく皆さん個人の財産と見なされていますから、例えば証券会社が倒産、解散した場合には、自分の株についてはその分の利益が必ず返ってくることになっています。

しかし、貸株サービスで管理されている株は、
自分のものではなく証券会社に預けた(他者の)株ということになってしまい、
この分別管理「外」となりますので、万が一証券会社が倒産・破たんしてしまった場合には、その株の補償はされません。
ですから、何も考えず全ての株を貸株サービスで預けてしまうと危険だと言えます。

ただし、auカブコム証券では貸株サービスを利用した株も補償されることになっていますから、安心して預けられますね。

②配当金や株主優待が受けられない
貸株サービスで株を預けると、株は貸し出した相手が保有していることになりますから、その期間は配当金や株主優待を受けることができません。

どうしても受けたい株主優待や配当金への期待がある場合は、権利確定日には貸している株を戻しておきましょう。
しかし、SBI証券やマネックス証券では、権利確定日のみ自動的に権利を戻してくれるサービスが行われていますから、心配はいりません。

③信用取引口座があると貸株サービスを利用できない
貸株サービスは、信用取引口座との兼ね合いができないようになっています。
ですから、信用取引を行うための口座を開設している人は、
貸株サービスを利用することができません。

たとえ口座があるだけで、実際は信用取引してないよ!という場合でも認められませんので、
貸株サービスを行いたい方はいったん信用取引口座を解約しなければなりません。

貸株サービスで得をするためには、中、長期の利用が必要!

このように、貸株サービスにはデメリットもありますが、様々なメリットがあります。
ですが、一つ気を付けておかなければいけないのは、
「一度の利息はそこまで大きくはない」ということです。

配当金や株主優待も証券会社によっては受けられなくなりますから、
どちらを優先すべきなのか考えてから利用しましょう。

利息で確実に得をしたい方は、中、長期にわたる気長な姿勢が大切です。
一度の利息は少ないですが、積み重ねれば確実な利益になりますから、利息の高い銘柄を探し、根気強く成果を狙いましょう。

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